命に関わるようなひどい貧血になったので、痔の手術を決心しました
ケシモチが20数年来の痔主であったことは以前のブログで紹介しました。
長年放置していたツケがきて、とうとう動脈から出血し危ない状態に陥った。
すぐに手を打たないといけない状態だ。
盲腸でお世話になっている病院の肛門科に相談した。
医師:一瞥して、これは酷いとつぶやいた。
ケシモチ:わかっていますよと心のなかでつぶやいた。
医師:「病変部分は3箇所。3箇所とも、切除して整復が必要です。」
医師:「なので、ケシモチさんの場合は、手術になりますがよろしいですか。よく考えてください。」
ケシモチ:「手術しますと即答」
手術と聞くと大抵の人は躊躇するらしく、ケシモチが即答したことに医師は驚いたようだった。
同じ病院なので、肛門科の医師はカルテからケシモチが外科手術の予定があることを知っている。
盲腸の手術も控えていたが、重症度から言えば、痔の手術を優先しましょうということになり、手術の予約をして帰宅。
外科の再診日。
すでに外科の医師はケシモチが痔の手術を受けることを知っていた。
肛門科の医師から連絡があったらしい。
盲腸の手術は、痔の手術が順調に経過すれば、その1ヶ月後に行うことになった。
1.手術前日
昼までに入院。特に食事制限はない。
病室にいるが、普段の生活と変わらない。
明日の手術は3番目で、午後からになると前もって説明があった。
2.手術当日
午前中、穴の周辺をソリソリ。
続いて浣腸。グリセリンを60mL注入する。
この浣腸が結構きつかった。
ナース:「3分は我慢してください」
ケシモチ:無理だった。
大腸が絞め上げられて、激しい痛みが襲ってくる。
そして、最大級の痙攣と痛みが一気にやってきて、あっという間に大洪水。
もう、心も体もヘトヘト。
3.手術室に入室
銀色の扉が開いて、ストレッチャーに乗せられたケシモチはいよいよ手術台に向かう。
室内は少しヒンヤリしていた。
ナース:「寒ければ温めますが…」
ケシモチ:「大丈夫です…」余裕がなく、こう答えるのがやっとだった。
手術台に横たわると、丸まってくださいとの指示。
ダンゴムシになれと言われるが、体が硬いケシモチにはきつい。
なのに、もっともっと曲げてくださいとナースに押し丸められ、腰椎麻酔。
苦痛
2,3箇所ほど刺されたような気がする。
しばらくして、
医師:「お尻をつねりますね、痛いですか?」
ケシモチ:「なにも感じません(麻酔が効いたようだ)」
下半身は何も感じないが、意識はあった。しかしそのうち眠くなってきた。
手術が始まったようだが何も感じない。
術中に声をかけられているみたいだが、意識朦朧だったようで何も覚えていない。
ナース:ケシモチさん終わりました。
この一言で目を覚ます。
どれだけ時間がたったのかもはっきりしないが、30分ぐらいで終わると聞いていたのでそうだろうと思った。
術者:ケシモチさん、結構大変でした。いつもの倍ぐらい時間がかかりました。
ケシモチ:よっぽど厄介な症例だったらしい。
術者:手術中、動脈から激しく出血しました。私の手術着が血で真っ赤に染まるほどで、今着替えてきたところです。
ケシモチ:ご迷惑おかけしました。
術者:ケシモチさんの場合、出血しやすいようなので、普通は明日から食事ができますが、3日間絶食にします。
ケシモチ:あぁ、飯が食えないのかぁ。
4.手術後
麻酔のおかげで痛みは全く感じないが、下半身の感覚も全くなし。
下半身がどこかに行ってしまったようで気持ちが悪い。
なんとなく大切なものをつまんでみたが何も感じない。
まだ麻酔が効いているので、ぐにゃぐにゃだ。
まるで海岸に打ち上げられたクラゲの様に、ただただダラーしている。
明日になればもとに戻るのだろうか…。
翌朝、目が覚める頃には下半身の違和感はかなり薄れてきた。
5.術後の3日の絶食がおわった
順調に回復しているとおもう。
出るものも出るようになり一安心。
ケシモチが受けた手術の計画書には、入院日数は14日となっている。
だが、3日間の絶食期間があったので、退院日数に3日が加算された。
6.さらに2日の退院延長
数日してアクシデント発生。
その日の夕方、ケシモチはぼんやりとしていた。
西向きの大部屋には、8月の日差しがガンガン射し込んでくる。
なのに、ケシモチは毛布にくるまりベッドに横たわっていた。
日差しがまぶしかったからだ。
ナースが検温にやってきた。
横着して、寝た状態で体温計を受け取り、そのまま毛布の中で測った。
体温計は40℃。
慌てるナース。
不明な熱発(コロナの疑い)のため、即個室に隔離されてしまった。
隔離された個室はクーラーがよく効いていて居心地が良い。
個室に連行されたが、ケシモチは40℃の発熱が有るとはとても思えないほど調子が良い。
個室に落ち着いたところだったが、もう一度ナースに体温を測るようお願いした。
平熱だ。
しかし時遅し。
今夜はここに泊まることになった。
翌日、朝一番で、もとの病室に連れ戻された。
熱射病みたいな事件があり、退院は2日伸びた。
高齢になると、体温の調節も出来なくなるらしい。困ったものだ。
7.退院
入院時に、「限度額適用・標準負担額減額認定証」を提示していたので、退院時の会計は限度額で精算ができた。
作っておいて本当に良かった。
8.ベストチョイス
手術は、怖くなかった。
それより、恩恵のほうが大きかった。
ケシモチは、手術をしたことで日常の生活がとても快適になった。
大袈裟だが、悩みの一つがなくなりこれからの人生に明かりが差したように感じた。
今では、なぜもっと早く手術しなかったのかと大いに後悔している。
同じように悩んでいる人には強くお勧めしたい。
恥ずかしがらず、億劫がらず病院へ行きましょう。