本日は母の大嫌いなデイサービスだぞ

なにせ母は火曜のデイサービスが大嫌い。

毎回、必ずもめる。

今日はどれぐらい抵抗してくるか?
想像がつかない。

憂鬱になりながら、朝食後の母の動向を観察する。

うつろな目でテレビを観ている。

いつもは8時頃から、
今日は「火曜日か」としつこく尋ねてくるのだが、おとなしくテレビを観ている。

口を半開きにして、顎はやや上に向いている。
こっちの世界とあっちの世界を行き来しているのだろう。

おっと、のんきに観察している暇はない。

今日は、「ビニールゴミ」と「燃えないゴミ」の収集日。
それに加え、月に1度の「自治会の資源ゴミの回収」も重なっている。

8時半過ぎには、ビニールゴミの収集車がやってくる
9時にはデイサービスのお迎え
9時半には資源ゴミの回収車と分刻みのスケジュールだ

「らんまん」を見終えた。

ビニールゴミの袋を束ね、

物置に積んである燃やさないゴミの袋を6つ程捨てる。
ゴミ捨て場まで数回往復した。

そのあいだも、母は、こっちの世界とあっちの世界を楽しんでいる。

ゴミ出しのあとは、デイサービスのお見送りだ。

こっちの世界に戻ったが、テレビを消してさっさとベッドに横になったようだ。
寝ていても、お迎え(デイサービス)はもうすぐやってくる。

早く来い。

呼び鈴がけたたましく鳴り響く
(父も母も耳が遠いので、最大音量で鳴るようになっていて鬱陶しい)

「おはようございます」ケアさんの元気な声は気持ちが良い。
「かあさん、お客さんだよ」と私。

寝ぼけながら起き上がり、ケアさんが「さあ行きましょう」と母の腕をとる。
私は手提げをもって、邪魔にならないように玄関の外に出る。

 

母は、「悪人が暗黒の世界に引きずり込まれるゴーストのシーン」のごとく、送迎車に吸い込まれていった。

なんと美しい光景か!

母は嬉しそうに手を振ってくる、私も軽く手を振り返しておいた。

余韻に浸っている間はない。

資源ゴミを出さないとすぐに回収車がやってくる。

ゴミのほとんどは、父と母の服や古布だ。
(先週、妻と一緒に生前整理したときの不要品)

母に見つかれば、大変なことになる。
デイに行くまで出せなかった。

玄関の前まで回収に来てくれる。
古着・古布は45リットルのビニール袋で11個もあった。

しばらくして、回収車を知らせるメロディーが近づいてきた。
ゴミの量が多くて恥ずかしいので、2階の窓から見ていた。
回収車の屋根にある「鋼鉄の囲い」に、ビニール袋が放り投げられる。

いち、にい、さん・・・、じゅう、じゅういち
一つとしてミスることなく全部屋根に乗った。

母もゴミもうまくいったのでとても幸せです。

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エコ
主に旅行に行った先の景色を撮りました。
いろんな所に面白いものが沢山ありました