厚生年金だけでは足りない現実があります

 毎月控除される厚生年金保険料。当たり前のように給与から控除されていますがずいぶん高いと感じませんか?
 そう思わない人は、すぐに給与明細をご覧ください。

 厚生年金の保険料は、給与が高いほど当然高くなります。その代わり将来支給される年金額も比例して多くなります。と誰もが思っています。
 その通りなのですが、そうとも言えない落とし穴があります。

 まず、厚生年金の年金額がどのようにして決まるかというと、報酬月額に対して、標準報酬月額が決まります。この決まった標準報酬月額をベースに保険料が算出(183/1000を労使で折半する)されます。

 そして、この標準報酬月額には上限があるということです。つまり、いくら昇給してもある額以上になると打ち止めです。それ以上払い込む保険料が増えないので、当然年金額も頭打ちです。この上限が今回のテーマです。

厚生年金の保険料の変遷はこちら

具体的には、
 標準報酬月額の上限額は月62万円(報酬月額が605,000円以上)。年収でいうと大体1,000万円強でしょうか?
 貴方が、昇給して1,000万円の年収を超え、退職の頃には2,000万円になり、それなりの生活レベルを送っている。とても幸せです。

 将来退職した時には、さぞかし多くの厚生年金が貰えると期待しているでしょう。
でも、支給される年金額は年収1000万円強の人とかわりません。

 雑誌やネットで、「年収2000万円のひとが退職すると、生活に困窮したり、破綻したりする」なんて、ショッキングな記事を目にしますが、それは既に身に染みついた2,000万円の生活レベルは簡単に落とせないからです。そして年金はそのレベルをカバーできる額ではないということです。

 ちょっと極端な事例でしたが、なにも高収入の人に限ったわけではありません。会社員時代の収入と比較すると、年金収入はかなり少なくなります。
 例えば、不動産所得がある。インカムゲイン、キャピタルゲインで稼いでいる。特技を生かした収入が見込める。贅沢できる程の遺産がある。こういった恵まれた人を除くと、年金だけでは生活するのは並大抵ではありません。

 頑張って仕事をし、年収が増え、それなりの生活を送ることは良いことです。しかし、リタイア後の、資産と年金額とを精査し、ライフプランを組み立てた場合、多くの人は、今の生活レベルをダウンサイジングする必要があります。

 退職後すぐにいろんな事がありました。住民税の支払い、妻の国民年金保険料の支払い、任意継続被保険者の保険料(健康保険)の支払、医療費など思っていた以上にお金がかかりました。
 そして資産は急激に目減りしました。(;_;)

 退職前から分かってはいたのですが、すぐには出来ませんでした。
 今も少しずつですが努力しているところです。