マンションの返還

賃借人退去の日

今振り返ると、今回の契約解除は、本当にベストだった

というのも、「建物賃貸借契約」は、「借地借家法」によって賃借人の権利が強力に保護される。

賃貸人から「建物賃貸借契約」の解除を申し込むには、相当の理由があるだけでは足りない。

賃借人保護のため、賃借人に不利益がないように、金銭的な保障が必要となる。

もし、賃貸人が、賃借人に解除を申し入れても、賃貸人が拒むとする。

そうすると、賃借人の退去の合意を得るためにはそれなりの費用を用意しなければならない。

つまり、退去料や賃借人が次の借家を探すための諸費用(引越代金、家さがしの費用、礼金等)で、70〜80万ぐらいを請求されることになるのだ。

これでは、数カ月分の賃料が吹っ飛ぶことになり負担は大きい。

理想は、賃貸人は、賃借人からの契約解除の申込みを待つことである。

故に、今回は退去してほしい時期に賃借人から契約解除の申し入れがあったので、誠にベストケースというわけである。

もう一つ、注意しなければならないのは賃貸借契約の契約内容だ

上記のように賃借人は、「借地借家法」で強力に保護されている。

賃貸借契約の内容によっては、下手をすれば永遠に賃貸の状態が続いてしまう可能性がある。

そうすると、将来事情ができて、出ていってほしいのだけど、居座られる場合もある。出て行かせる事ができたとしても、相応のお金がかかることになりかねない。

これでは、賃貸に出すメリットは無くなってしまし、資産形成、老後の生活費用にも影響しかねない。

なので、事業でなく、転勤で少しの間部屋を貸して賃料をもらう程度であればリスクは高い。

このような場合は、「定期建物賃貸借契約」で年単位の契約をする。

契約期間がすぎれば、余計な出費をすること無く、退去してもらうことが出来るのだ。

しかし、「定期建物賃貸借契約」は中々借り手がつかないのがデメリットでもある。

私の場合、賃貸借は、ずっと法人契約のみだ。

理由は、賃料の支払いに不安がないからだ。

それに、法人契約であれば、いつかは転勤で退去することが考えられるし、長くても、賃借人が退職すれば法人契約は終了する。

必ずエンドはあるのだ。

将来、賃貸物件に戻ってきて住みたいと考えるならば、最低でも法人契約にすべきであり、戻ってくる時期が決まっているならば、次の契約は「定期建物賃貸借契約」にすべきである。

間違っても、一生、貸したままにならないように、リスクだけは潰しておく。

今回、そんな事をつゆ知らず、ただ法人契約は賃料の滞納がない理由だけで不動産屋さんにお願いしてきたわけで、幸運だったとしか言いようがないのだ。

部屋のチェック

退去時の立会(媒介してくれている不動産屋さんにおまかせ)が終了するのを待って、室内に入る。

「ご家族全員で引越し作業をされ、先程自家用車で出発されました」とのこと。

不動産屋さんのチェックシートをもとに、傷や汚れを一緒に確認する。

経年劣化(修理は家主負担)を除外すると、驚くほど傷んでいない。

というか、全く問題なしだ。

引越し直後の部屋は、結構ゴミが落ちていて汚れているが、そういったものが無く、最後に綺麗に掃除して出ていかれたことが伝わってくる。

32年間程賃貸にだし、その間に5家族に住んでいただいた。

綺麗に住んでいただき、5家族に感謝である。