デイサービスはいやいや

「え！　絶対に行かない！」
「山の上までいかされる！　いや！」
「すごく待たされる！」

など、訳の分からないことを並べ立て拒絶します。

これが、火曜日の朝の恒例(高齢)行事。

私は、なんとか気をそらそうと、
「飴をあたえ、紫陽花がきれいだね」などと努力はしますが、
相手もおいそれとはダメ出しをゆるめることはない。

私はなすすべがなく、早く迎えの車が来いと願うばかりです。

これだけ激しく抵抗するにもかかわらず、
いざ、ケアさんが迎えに来ると「すっと、車に乗り込みます」。

はぁ、疲れた。

【行きたくない理由がとにかく意味不明】

・山を登っていく(施設は急な坂道を上ったところにあるらしく、すごく遠くに行かされたと思っているらしい？)
・待たされる(サービスは17時までだが、本人は早く帰りたくて仕方が無いらしい？)
・嫌なことをやらされる(他の利用者と同じことをするのが気に食わないらしい？)
・他の利用者は訳の分からない人ばかりだ(自分もそうだろう)
・飯はまずい(最近はごちそうだったと手のひら返し)
・利用者が少なくなっている(最近通い始めたくせに何がわかるねん？)

とにかくいろんな口実を並べ立てて抵抗するが、迎えが来れば必ず言ってくれるので助かります。

【17時の憂鬱】

送迎車が着いたようだ。

母は俺に向かって、「送ってくれたケアさんに挨拶せよ」と命令を下す。
本人はというと、ケアさんに手を振って謝意を表している。

が、玄関に入った途端、「もう絶対に行かない！」と悪態をつく。

デイサービスに行かされている行為が、
自分が疎外されたと感じるのだろうか。
だから、自宅に少しでも居たい気持ちが表れデイサービスを否定する？

不安やジレンマが交錯して気持ちが混乱しているのは分かるがどうしようもない。

ニコニコしながらデイサービスに通うようになったなら、

とても愛らしい老人になると思うのですが･･･。

【先日の夕食時】

「デイサービスに申し込んだのは、あんただろう」と、突然つっこまれた。
(その通りなのだが、何故断定できた？)

「私は邪魔者か？一生懸命育てた息子にこんな仕打ちをされて･･･」と泣きべそをかきながら言い出した。