法定相続情報一覧は相続を簡単にする魔法のツール

被相続人は、数えの99歳まで、病院の許可があれば外出が出来るぐらい元気だったが、
心臓が衰弱していて、軽い動作でも肺に水が溜まる状態で、入院生活を余儀なくされていた

年々耳が遠くなったが、筆談であれば、十分意思疎通ができ、
100歳まで頑張れるかと思っていたが・・・

立派に、大往生と言って良いだろう

相続開始から半年が過ぎた頃

相続財産の中に、定期預金を発見した

亡くなる前に、定期預金を全て解約したと思っていたが、見落としていた
嬉しい反面、チョットくやしい

二次相続まで待つか、それとも「法定相続情報」を作成して解約するか、どうする?

相続登記の義務化が始まったばかりだし、相続人申請登記も必要となるかもしれない

法定相続情報を作ろう

法定相続情報一覧の作成の手順

作成に必要な書類は、一般の相続と同じ

一度作っておけば、いちいち、被相続人の戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本や、
さらに各相続人の戸籍謄本や住民票などの相続に関する書類を、各金融機関に持参する必要が無くなる

金融機関の数だけ、無料で何枚も発行してくれる

金融機関も、法定相続情報一覧で審査が済むのでありがたいと言っている

母は施設でお世話になっているが、いたって元気
コロナ以後、施設での面会が厳しくなっていて、
面会がままならない内に、症状はかなり進んでいるようだ

定期預金を解約するには、金融機関の書類に母の署名が必要だが・・・

果たして、署名できるのかどうか不安?

法定相続情報一覧の作成手順

① 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本の入手
以前は、これらの書類をかき集めることは大変だったが、
今は広域交付制度があるので、戸籍のある役所に出向かなくとも、相続人の住んでいる役所で交付してもらえる。

  被相続人の出生した県と、最終の本籍地の2カ所

  私は熊本市に住んでいるので、中央区役所で交付申請した

  申請してから交付まで何日かかかるのかと思っていたら、
なんと40分ほどで交付していただけた。

  交付された書類は、
戸籍謄本が1通(450円)、除籍謄本が1通(750円)、改製原戸籍謄本(750円)が1通だった

② 被相続人の住民票の除票、相続人の戸籍謄本または、戸籍抄本と住民票
私以外の相続人は京都府在住なので、弟に依頼した

  以上で、必要な書類はそろいました。

全ての書類をたずさえて、法務局へ出向く

法務局に行くのは初めてでは無いが、場違い感があるのでチョット緊張する
前回は、不動産の所有者の住所変更申請だった

これは、
令和8年4月1日から、住所等の変更登記の申請が義務化され、不動産の所有者は、
住所や氏名に変更があった日から2年以内にその変更の登記を申請しなければならないとされた。

勿論、違反すれば5万円以下の過料が課せられる

熊本地方法務局 2階フロア

さて、どの窓口行けば良いのか
ウロウロしていると、
8番窓口に、法定相続情報一覧の文字を見つけた( ^o^)ノ

Screenshot

受付は無人

係員の呼び出しボタンを押す
法定相続情報一覧の需要は少ないのだろうかと妄想しているうちに受付係がやってきた

申請に必要な書類の漏れがないかをチェックされ、
OKがでた後、免許証をコピーしてきた紙にサインをさせられて完了した

申請に要する時間は5分もなかった

注意したいのは、
提出書類の記載方法で、番地や号は漢字で記入すること
ハイフンではいけないらしい

しかし、これぐらいは軽微な訂正として法務局の方で書き換えるので大丈夫とのこと
ただし、重大な間違いがあれば確認の電話がありますと念押しされる

同時に、相続人申出書も添付書類はほぼ同じなので、
一緒に申請できないかとお願いしたところ、
これは不動産所在地を管轄する法務局にしか申請出来ないということでダメでした。

どのみち、預貯金の解約をするためには、
京都府にいかな無ければならないので、その時に申請しようと思う

幸い添付した書類に不備は無く、
水曜日の朝一で交付の準備ができたと連絡が来た
前週の金曜日午後に申請したので、実労働日2日で出来上がった計算になる

法定相続情報一覧の活用

① 預貯金の引出し・解約に利用する
② 相続人申出書の添付書類として利用する
③ 相続登記に利用する

法定相続情報一覧があれば、
被相続人の出生から一生の戸籍関係の書類が不要になる

自ら法務局に出向いて申請する、と聞いただけで後ずさりしてしまう気持ちはわかる。

しかし、広域交付が始まった事で、
個人で行う上でのハードルが低くなったと思える

写真集を掲載中

エコ
主に旅行に行った先の景色を撮りました。
いろんな所に面白いものが沢山ありました